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半年くらい前の作品を晒す

 自分が江ノ島大好きというのは「魔理沙とにとり現代入り」の第12話でよく分かってると思いますが、あれで出す前にあまりのすばらしさにノベルを書いたことがあります。もう半年くらいまえのものです(あとがきの日付が7月18日・・・
 さらにこれはその1年前から書き始めてるので今見ても未熟なところがありますがそのまま載せます。

 まりにとを書いた雨男が他にどんな作品を書いてるか気になる方は見てやってください。原稿用紙に換算すると約45枚分、それなりに時間があるときにどうぞ。
 あとすっごく青臭いので耐性ない人は注意。

キャラ紹介
・紗百合(さゆり):自分のことをボクという女の子。大学1年、幼い頃から剣道をやってる。
・湖太(こうた):簡単に言うとツンデレ野郎。大学1年、インドア派。
 二人ともネットゲームで使ってたキャラクターに設定を加えたものです。特定はご自由にw
「江ノ島ベイビィ」のキャラがゲスト出演します。気になった方はググってみてください。




 江ノ島。ドリルみたいな展望台が遠くからでもよく見える。でも最初にあれを「ドリル」なんて比喩したの誰だろうか・・・。
 空は綿飴のような雲が浮かぶ青空。おまけに日の光も強い。ミンミンとセミがなく今日も暑い。
 そんななかこの観光地にボクたちはやってきた。
 藤沢で電車を乗り換え。そこから江ノ電に乗って江ノ島で降りる。ここから先はまたあとで行く予定らしい。乗り放題の切符買ったしね。
 でもって、そこから島に向かって歩いた。狭い坂道がしばらく続き、坂が終わると島が見える。またちょっと歩いて、地下を降りて上ってここからは橋になる。左右どちらを向いても海。風がボクの髪とリボンと、スカートを揺らす。
 右は船が止まってたりしてる。えのすい(江ノ島水族館のこと)はこっちの方向。時間あったら行けるかな?左はビーチ。当然人はたくさん。
「なんだよ」
 とボクの左側、黒髪で黒いシャツで黒いスラックスと黒縁の眼鏡の男の子。不機嫌そうな顔で僕を見て、不機嫌そうな口調で言う。
「なんでもないよ、湖太」
 こうしてみると冷たそうな彼――湖太(コウタ)はボクの恋人。半年前、ボクは彼に好かれていたらしくいわゆる「告白」をされた。
 ・・・今思うと大笑いかもしれない。湖太には非常に失礼だけどね。だって「紗百合・・・俺と付き合わねえか?俺、お前のこと嫌いじゃないし・・・いや、むしろ好きだし。あ~、だから俺の恋人になってくんねぇか」だもん。遠まわしすぎなんだか直球なんだか分からないよ。
 でもそんな不器用な湖太が好きだし、ボクも年頃の女の子。こういうのは大歓迎かな。
 今までは剣道やってたせいか、はたまた「裏路地の紗百合」って異名のせいか、男の子が寄ってこなかったからね。
 そんなわけでボクたちはカップル。いつもデートとか遊びに行くときはボクが誘うんだけど、今日は珍しいことに湖太から誘ってくれた日帰り旅行。ちょっと楽しみ。
 天気もいいし、気分もいい。珍しく女の子らしい服を着てきたからかもしれない。

 紗百合はにこやかな顔で俺のほうを見てる。
 ・・・10秒後、俺は目をそらす。見えるのは車道と海。バイク乗ってる人が水着なのには驚かされる。
「もう・・・湖太ったらぁ」
 そんな声で俺の名前を呼ぶな。
 紗百合の目線が俺から離れたのをチラ見して確認すると、向かって右側の海を見ている紗百合のほうに顔を向ける。
 紗百合の格好がいつもとは明らかに違う。白ワイシャツに青のネクタイ、黄色いレースが入った青のミニスカ。黒ニーソに、なにやら高そうな靴。
 違うといえばバッグ。いつもは紗百合の好きそうなマスコットキャラがプリントされたトートバッグなのだが今日は小さめの女の子らしいポーチ。なにやらブランド名が見える気がする。英語じゃないぞ、これドイツ語か?
 いつもと同じなのは頭のでかリボン。眼鏡をかけてないところを見るとコンタクトをつけてるようだ。
 つまりこれらの情報をまとめると、いかにもデートの格好です、みたいな。
 俺もそれ相応の格好してくればよかったかな。いつもの格好じゃあれかもしれないと今更ながら思った。ちっとは姉ちゃんの言うことも聞けばよかった・・・。それを考えてると姉ちゃんのうるさい声が頭の中に再生される。
「どうしたの湖太?」
 紗百合の声で頭の中のmp3プレーヤーが停止する。こっちが現実。
 俺の視線に気がついたのか――まじまじと見てる俺もどうかと思うが――紗百合は俺の顔を覗き込むように見ている。
 思わず息を飲み込んだ。
「紗百合・・・」
 いつの間にか足も止まっている。心臓は通常の三倍のスピードで稼動を始めた。
 紗百合は俺の次の言葉を待っている。なにやら言って欲しいことがあるらしい。
 何をいえばいいのか分かっている。紗百合はあえてそれを待っている。変なところだけ姉ちゃんと一緒なんだから・・・。
 さて、どうしようか。

 湖太は今日の格好どう思ってくれるかな?
 可愛い?綺麗?似合ってるよ?ボク的にはどれでもおっけーかな。一回でもいいから湖太には「可愛い」とか言われてみたい。
 湖太ったら一度もそういうこと言ったことないんだよね。だから今日は色々ガンバってみたんだ。
 ボクは湖太から目を離さない。視線でかっちりガード。手で捕まえなくてもこうして捕まえることができちゃう。
 ・・・こんなことしてるから男の子にもてないのかな?
 カモメ鳴き声と波の音だけがする。ボクたちの空間。ずっとこのままでもいいけどそれは刹那の時間。別の音が入った瞬間、簡単に崩れる。
「なんでもない」
 そりゃないよ・・・。今度このはさんに言っちゃえ。もう・・・。
 湖太のばかぁ。


 江ノ島は階段が多い。そう聞いていたが確かに多い。全部で何段だっけ?
 そんなトリビアは思い出せず、もう何段目かも分からない階段に足を乗せる。そこで階段は一旦終了。
 見晴らしの良いところで紗百合が景色を眺めてる間、俺は水分補給だ。あぁ、水がうまい・・・。
 紗百合は剣道とかで体力あるかもしれないが、帰宅部5年目、趣味はTVゲームの俺の体力なんてお察しのとおりだ。
 お金はかかるがエスカーを使えばよかったと島の紹介パンフを見ながらやや後悔。いや、途中からでも乗れる場所あるか。ほら、すぐこそ。
「なぁ、エスカー使わないか?」
「やだ」
 即答だ。景色をから目を離さず、言いやがった。
「なんでって?景色が見れないじゃん」
「景色なら展望台からでも見れるだろう。それにエスカー乗りながらでも景色見れるみたいなこと書いてあるぞ」
 仰ぐのに使ってるリーフレットにはそう書いてある。エスカーの案内だけじゃなくて江ノ島の案内などが印刷されてる。
「でもさ、階段じゃないとこうしてゆっくり景色見れないじゃん」
 まあ、そうなんだが。俺の体力考えてくれ。暑さがさらに堪えてるんだ。
 という俺の考えが伝わるはずもなく遠くに見える砂浜に夢中になる紗百合。潮が引いたらどうこうなんてトリビアもよく聞こえない。
 楽しそうな顔、生き生きとした声。そんな紗百合を俺はどんな顔をして見てたのだろうか。
 ・・・そんなことは分からない。
 ただ1つ言えること。
 展望台はまだまだ遠い。


 エレベータのドアが開くとそこは天界みたいだった。
 エレベータはそんなに高くなかったはず。だからここまで別世界が広がるとは思ってなかった。
 さっき渡ってきた橋があんなに小さく見える。建物も車も人も。
 当たり前かもしれないけどそんなことでボクははしゃいだ。ガラスの前で景色を見下ろす。普段なら眼鏡がないと見えないけど今日はコンタクト。
 ボクはただ、その景色に圧倒されるばかりだ。

 手をつないでるのが分からないのか・・・。それほどまでに紗百合はボケーっとしている。「裏路地の紗百合」と呼ばれた女の子がこんなにも無防備になった。
 何で手をつないでいるかというとこいつがエレベータから動かないから、俺が引っ張ってきたのだ。
 ・・・意外とやわらかいな紗百合の右手。剣道をやってるのが嘘みたいだ。やっぱり女の子なんだなと感じる。女じゃなかったら惚れないしな。
 江ノ島展望台。ドリルみたいな形状をしたその建物の中はさっきまでいた場所とは違う空間に思える。
 まず、クーラーがある。それだけでもう別次元の世界だ。
 そしてこの景色。ガラスの向こうに見えるのは神奈川県は藤沢市の町並み。海があって、砂浜があって、橋があって・・・。
 今まで見てきた「高いところからの眺め」の中では最高だと感じられた。都心にはこれ以上に高い建物はたくさんあるがこれよりもいい景色を見ることはなかなかないじゃないかと思う。
 向かって右側。港が見える。
 そして左側、間抜けな紗百合の顔と富士山が見える。後者はちょっとぼやけてるあたりその距離を感じる。
「紗百合、反対側」
 うん、とぼやけた返事を聞くとまたもやその手を引いて歩く。歩き方がおかしい。いっそ抱っこしてやろうかと思ったけど思っただけだ。絶っっっっっ対にやらない。
 くるっと時計回りに反対側にいくと景色は海と空になった。下を見てみると店やらが見える。
「湖太、海だよ海」
 今度ははしゃぎ気味の声で言う。
「見りゃ分かる」
 空と海の境界線があるあたり地球は丸いというのを感じさせる景色だ。
 空の色は青。今は白い雲もなく、透き通っている。こちらはまた見れるような光景。
 一方の海は俺の知っている「海の色」とは違う色をしている。港の汚い色の海ではなく、かといって南国の澄み切った色でもない。ガラスを砕いてばら撒いた感じ。そんな色をしている。
「海。生命の源。ボクたちはそこから生まれ、どこへ行くのか」
「なんかの詩か?」
「今思いついた」
 突然詩人みたいなこというからちょっと驚いた。だが体育系の人間がいってもあまりよく聞こえないのは偏見だろうか。顔も間抜けだし。
「湖太今失礼なこと思ったでしょ」
「分かるか」
 紗百合はほっぺを膨らませる。そして目から出るビームを軽く受け流す。俺の目線は紗百合から2つの青に戻る。
 どこへ行くのか・・・か。俺は何がしたいんだろうな。なんでここに来たんだろうか。
 小旅行に江ノ島を選んだ理由。俺の好きなアーティストのゆかりの地であるということを知って興味を持ったからだ。その人たちの歌う歌にはたびたびこの江ノ島や鎌倉が出てくる。
 その歌に誘われたという理由にすれば俺も紗百合のことをバカにはできない。
「紗百合」
「あによ」
「続きはないのか?」
 別に機嫌取りで言ってるわけじゃない。
 紗百合を好きになった理由、自分のこと、知らないことは多すぎる。詩の続きにそれがある気がして聞いてみた。


 紗百合はあれからあ~でもない、こーでもないという顔をして階段を上がる。こうして傍から見ると変人に見えなくもない。
 やっぱり「続きが聞きたい」なんていわなきゃ良かった。
 足元を見ると階段以外のモノが見える。つまりは下。高所恐怖症の人にはちょっと辛いかもしれない。俺は平気だが。
 螺旋階段をぐるっと回ると強い日差しが眼鏡を通して俺の目を射す。階段を上りきるとまた違う空間がある。
「ほら、屋上だぞ」
 あいも変わらず詩の続きを考えてる紗百合に教えてやるとやっぱりあいまいな返事をして階段を上りきる。
 さっきよりも景色がすごい。高さ的にはあまり変わってないはずなのだがさっきより比較にならないほど高く感じる。

「行き先は風が教えてくれる。そのとおりに進めばエデンへとたどり着くだろう」
 風の吹くほうに歩きながら思いついたフレーズを言ってみる。手すりを握り藤沢の町並みを見下ろす。
 湖太もボクの隣で同じように景色を眺める。それを見つめながら続きのフレーズを詠う。
「風と逆に行けば苦難の道。だけど、それを超えればそこは、シャングリラ」
「意味深だな」
 と湖太。
「意外と意味ないよ。本当に思いついたフレーズを言ってみただけだもん」
 と舌を出して苦笑い。
 エデン=楽園というイメージがあると思うけど実際は違う。楽園はシャングリラのほう。エデンは平原で本当に地平線の見える何もないとこ。その話を聞いてからはエデンとシャングリラに対してそういうイメージがボクの中にはある。だから風の向こうをシャングリラにしてみた。
 苦難の先、それは楽園。そう思いたいな。
 ちょっと冷たい手すりに今度は頬杖をついてみる。

 紗百合がうっとりした顔をして景色を眺めてる。好きな人、綺麗な海、澄み切った空、雪月花ってのはこういうのを言うのかもな。
 こんなこと絶対に口には出来ないが。
 俺は詩の続きを聞いて何がしたかったんだろうな。話の口実が欲しいだけなのか?
 紗百合との会話は大体紗百合が一方的にぺらぺらぺらぺらしゃべる感じだ。俺がしゃべってる時間なんてあまりないくらいだ。付き合う前からそうだがこいつは相当おしゃべりだ。
 付き合い始めてからはよく俺に質問するようになった。好きなものから趣味、ゲームの話、なんでもよく聞く。たまに際どいことも聞いてくるが何とかごまかしてる。そうしてからは俺のしゃべる時間も増えてるわけだ。
 逆はあまりない。俺も紗百合のことは当たり前だが興味がある。好きなものとかよく読んでるその本はなんなのかとか、昔・・・男はいたのか、とか。殆ど聞いたことがない。特に最後のは口が裂けても聞けない。聞いてどうするって感じだがな。答えてくれそうにないし。
 結局のところ俺は紗百合のことを知らなすぎる。好きな女のことなのにだ。
 ・・・多分、詩を聞いて紗百合のことが知りたかったんだな。こういうのはその人の人柄をダイレクトに表すみたいなことをどこかで聞いたことがある。


 ふと思って聞いてみようと思った。
「湖太聞いていい?」
「飯代なら全部出してもいいんだぞ。紗百合がどうしてもって言うから・・・」
「も~、そうじゃなくって」
 他の人はどうしてるんだろうか。デートの食事は男の人がだす?それとも割り勘?初めての彼が湖太だから分からないけど。
 湖太の場合はちょっと特殊かも。自分の分は当たり前、ボクの分を半分だしてくれる。つまり全体の4分の3を湖太が負担してくれるってこと。湖太は全部出してもいいって言ってくれるけどそんなにお金持ってないの知ってるし、やっぱりなんか悪い気がする。
 ボクのお金の使い道なんて本(といってもフルメタとハルヒだけ)と服ぐらい?お菓子もあまり食べないし、これといった趣味もないしね。
 だから払ってもいいんだけどね。
 違う違う、話を戻してっと。
「湖太って将来の夢ある?」
「宇宙飛行士」
「すごいじゃん、ロマンがあって」
「冗談だ」
 ボクは湖太の背中をバシッと叩く。結構真面目な声で言うからそう聞こえちゃったじゃないか。
 島の見える海岸沿い。レストランやら飲食店やらがたくさん並ぶ通りをボクたちはマイペースに歩く。時間も13時を回ろうとしてるしお昼はどうしようかという流れだ。
 こうして肩を並べる湖太と恋人をやって半年。それでも湖太の知らないところは多い。付き合ってから特に積極的に色々聞くんだけどそれだけじゃまだ足りない。姉のこのはさんに色々聞くけどそれも足りない。好きな人のことは全部知っておきたいでしょ。恥ずかしいことも、ちょっとエッチなことも。
 その知らない情報の1つに「将来の夢」っていうのがあった。
「そういう紗百合はどうなんだ」
「ボク?」
 そいえば考えたことなかったなぁ。「お嫁さん」はダメだよね。もちろん湖太の。
 とか言っちゃってる僕は高校1年生。剣道続けるなら大学行くかな。でも他の事をやってもいい気がする。おじいちゃんには怒られるかもしれないけどね。
「ん~、考えたことないなぁ」
「なら聞くなよ」
 ムッ。
「いいじゃん、聞いたって。湖太のこと知りたいんだもん」
「俺はお前のことなんか知りたくないね」
「それはないんじゃない」
 さすがにムカついた。今木刀を持ってたら湖太の顔に面を食らわせたい。真剣だったら得意の居合い、首を狙って。
 ボクたちはいつの間にか向き合って怖い顔をしている。
「もういい」
「俺ももういい」
 湖太はそのまままっすぐ、ボクは来た道を戻ってきた。


 恥ずかしいことにお腹が鳴った。女の子がお腹を鳴らすなんてエレガントじゃない。
 でもご飯を食べる気がしない。
 時間は13時半。あれからホントに何も食べてない。ただ、海岸沿いの道をフラフラしてるだけ。
 左側は青い海、綺麗な空・・・江ノ島。
 人生溜息ランキング第1位に並ぶ溜息をついた。自分がどんな顔をしているのか想像がつく。
 ふと、赤信号の先にあるレストランが目に入る。
「じゅにあ・・・すいーと」
 店の名前を読んでみる。外見と名前からして洋風――イタリアンかな。
 信号が青になると同時にまたお腹がすいた。
 しょうがない軽く食事をしよう。湖太だってそうしてると思う、うん。
 そう自分に言い聞かせ、青信号を渡る。
 そんなに大きくもない、でも名前どおりジュニアじゃない。名前を聞いたことないからチェーン店ってわけでもない。個人経営の店なのかな?
 とりあえず、手動のドアを開ける。チャリンチャリンと可愛らしいベルが鳴り来客を教える。
「いらっしゃいませ」
 とボーイッシュな女の子の声が聞こえる。歳はボクと同じ位かな。背丈はボクより小さめ。いかにもアルバイトのウエイトレスって感じがする。
「お一人様ですか」
「え、ええ」
 と反射的に返事をする。そうだ・・・湖太は今いないんだ。喧嘩して・・・それからとほとほと歩いて今ここにいるんだ。
 何やってるんだろうボク。
「あの、お客様?」
ウエイトレスの女の子がボクの顔を心配そうに覗き込む。
 あれ、ボク。
「体調でも悪いんですか?」
「いえ・・・ちょっと」
 思わず眼をそらしてしまった。なんでだろう。女の子に失礼だよ。
「葉月~、どうしたの~」
「あ~、雪野」
 雪野・・・と呼ばれた黒髪の女の子がやってくる。ずっとここにいるから心配したのだろう。
 あれ・・・涙でてきた。

「落ち着いた?」
 うん、と雪野さんにうなずく。ようやく相手をよく見る余裕ができた。
 窓際の席、ボクの前に葉月さん、その隣に雪野さんが座っている。お客さんはまったくいない。どうやらボクの相手を出来るほど暇らしい。
「彼氏と喧嘩ねぇ。喧嘩できるなんてうまく言ってる証拠じゃない?」
 とちょっとお姉さん的な雰囲気を感じさせる雪野さんは言う。まるで経験したような口っぷりだ。
「そうそう、僕と雪野なんていっつも喧嘩してるもん」
「出会ったそのときにもう喧嘩してたもんね」
「喧嘩して店追い出されたこともあったよ」
「あ~、あの時ね」
 と普段喧嘩してるとは思えないほど仲良く話をする二人。喧嘩するほど仲がいいとはこのことなのか。
 ボクたち場合は?
 湖太はいつも不機嫌そうにしてるし、ボクが誘わないとデートもしない。そんなのいつものことだし、ボクだってよく知ってるはずだ。
 このはさんに対してもそう。湖太はいつもあんな感じ。湖太の友達とかとの会話見てたりするとぜんぜん違う。なんというか、普通?
 ボクはそれにもう慣れちゃってるし、それがあたりまえ。だから湖太がどんなこと言っても気にならなかったはず。
 でも・・・こんなにおめかしして、眼鏡じゃなくてコンタクトつけて、今日のために靴も買ったのに、湖太ったら何も言ってくれない。可愛いとか、綺麗とか、似合ってる、とかどれでもいいから、なんでもいいから言って欲しかった。
 それで、おなかもすいてて本当にいつもの、些細なことなのにあんなことになってしまった。
 湖太・・・仲直りしたいよ。

 ったくなんだよ紗百合のやつ。
 俺は来た道を引き返している。このままいくとまた江ノ島だ。
 どこにいくでもなくトホトホと歩く。海と町の位置がさっきと逆に見える。だけど左右どっちを向いてもあのでかいリボンは見えない。
「いつになれば湘南?」
 いや、そんなに遠くない。
「恋人に遭えるの?」
 さっき別れた。
「今何時?」
 13時くらい。
「江ノ島が見えてきた」
 ああ、見えるな。
「俺の家も近い」
 俺の家は静岡だよっ。
 ん、なんであの歌が出てくるんだ。
 この歌は俺の好きなアーティストの歌。歌詞を見れば分かるとおりこの地が舞台になってる。
 思考がもどる。いつの間にか地下トンネルのところまで戻ってきている。
 そして気づくとその歌を歌ってる女の人がいる。片手には何故かエレキギター。おいおい、合わないだろそれ。
 歳は20前半、ノリノリ声が特徴的だ。
 曲が終わると女の子がギターの人に話しかけてる。付き人か?姉妹か?
 そっちの女の子は小柄で、なんか守ってあげたい感がする娘だ。
 二人はこんなところで何をやってるんだろうか。ストリートミュージシャンとその付き人?それ以外に思いつかない。
「そこの少年」
 女の人が誰かを呼んでる。知り合いでも見つけたのだろうか。
「そこの黒髪、黒服、黒縁眼鏡、おまけに気分までブラックな君だよ」
 特徴を聞くと俺のことを呼んでるらしい。気分がブラックかは分からないが。
 それはあまり気が進まないがストリートミュージシャンの方へ言ってみる。
「一人で観光かい?それとも一緒に来た彼女と喧嘩でもしたのかい?」
 大きなお世話だ。
「図星かい?」
 ムッ。
「ああ、そうだよ。紗百合と喧嘩したんだよ、悪いか?大体な自分の将来も考えてないのに人に聞くなよな。どうせ剣道で推薦もらって大学進学だろ、俺にはそんなのないし何かやりたいこともない、凡人の苦労が分かってたま・・・」
 女の人が仁王立ちしてる後ろ、天敵に狙われる小動物みたいな目をして隠れている女の子一人。
「これじゃ、彼女もどっか言っちゃうわね」
 言い返す言葉が思いつきません。

 誘導尋問を受けた気分だ。事実受けた。
 結局この「みさ」ってストリートミュージシャンと、そのバイト仲間の「拓海」って娘にさっきのことを話してしまった。ってことはこのみささんの職業はアルバイト?いや、大学生かもしれないがそんなことはいい。
「なるほどねぇ・・・。やっぱりあんたに原因あるじゃない」
 やっぱりってなんだ、やっぱりって。
「さゆりんは今日おめかしして、デートだって張り切ってたんでしょ。それを褒めてあげないなんて・・・」
 そりゃ、まぁ・・・確かに可愛かったが。なんつーかこう・・・。
 っていうか「さゆりん」ってなんだよ。姉ちゃんんじゃあるまいし。
「で、あんたはどうしたいの?」
「どうって・・・」
「仲直りしたいのか?ですよね」
 そう、とみささんが拓海の言うことにうなずく。拓海さんは核心を突いてくるあたり侮れない。
「そりゃ、仲直りしないと後味悪いし、姉ちゃんに怒られるし、アイツ帰る方法知ってるのか分からないし」
「仲直りしたいのね。だったらそう言いなさい」
 と勝手に解釈されているものの、まったく間違ってない。
 でも結局のところ俺はホントどうしたいのか。
 好きだから付き合っている。俺が好きだって言ったからな。好きなのにあんな態度を取ってしまう。なんでだろうか。
 そりゃ、俺だって紗百合のこと可愛がりたいさ。意味もないのに頭なでてやりたいぐらいに。
 でも実際そんなこと出来るわけもなく、一緒にいるときは自分でも思うくらい無愛想な態度をとる。
 腹ごしらえに買ったゼリーを半分くらい飲むと、今までついたこともないような深い溜息をつく。
「仲直りの仕方が分からないのですか?」
「俺が謝ればいいんだろ」
 そう。俺が素直になればこんなことも起きなかったと思う。俺の態度がそもそも悪いんだ。
「そうだね。でもそれだけじゃダメだね」
 なんで?という顔を俺はしたのだろう。みささんはちょっと真剣な顔と声で言う。
「さゆりんの質問の答え。『将来自分はどうしたいのか?』これにも答えてあげないと」
 そこでそれが来るのか。
「でも、ホントに何も考えてない。自分は何が出来る人間なのかも分からないのに」
「だったらそういえばいいのよ」
 とみささんは真夏の海岸沿いにいるとは思えないような涼しく、優しく言った。うちの姉ちゃんには出来ない顔と声だな。
 でも、それが答えになるのか?
「分からない、これも返答になりますよ、はい」
 と拓海さんも可愛らしい言い方をする。
「今は何をしたいのかわからない。だけどきっと見つけてみせる。ちょっとクサイかな」
 ふと紗百合の詩が頭に浮かぶ。『どこへ行くのか』か・・・。
「今の台詞、欲しかったらあげるよ」
「そういうの考えておくと絶対にかむんでやめておきます」
 とみささんに余裕のある返事ができた。
「んじゃ、早速メールか電話だ。会う約束がとれるまで見届けてやるからな、少年っ」
 と文字通り背中を叩かれた。
 いきなり口聞くのは無理だ。メールを打とうとケータイを取り出す。
 メールを打ち始めるとみささんのヘンテコな歌が聞こえてくる。

 紗百合、江ノ島駅で待ってる。見せたいものがあるんだ。

「もしかしてあれですか?」
 いつのまにか拓海さんがケータイを覗いてた。ちょっと内心驚いた。ガードレールに寄りかかってどれだけ俺はこの短い文章を書くのに集中していたのだろうか。
「あれだねぇ。雪野も好きなあれ。確か雪野が葉月と喧嘩したときあれ一緒に見たんだよね」
 雪野と葉月・・・二人の友達だろうか。
 紗百合と見たかったモノ。有名らしいけど紗百合は知らない・・・と思う。
 見たら驚くだろうか、喜ぶだろうか、そんなことを考えて俺はこれを調べていた。
 まさかこれを仲直りの口実――っていうのだろうか――に使うことになるとはな。
 紗百合・・・くるよな。


 駅の改札の前。湖太はもう待っていた。喧嘩する前と同じ顔、いつものように腕を組んで線路のほうを向いていた。
 湖太はいつもどおりに見えたけどボクがいつもどおりじゃない。なんというか、気まずい。
 湖太がボクに気づいた。無愛想な顔もいつもどおりだけどなんか違う顔をしてほしかった。
「のるぞ」
 いつもとトーンの違う湖太の声。しゃべりづらいのはボクだけじゃないようだ。
 ポケットからフリーパスをだして、改札を抜ける。線路を横切って反対側のホームへ。
 無言・・・。肩を並べてるのに会話がない。何か話そうか考えているけどなにも思いつかない。話題にしようと思えばいくらでも話はある。ジュニアスイートのこと、葉月さんと雪野さんのこと、湖太は何をしていたのかとか・・・。でもそれを切り出す勇気が今のボクにはない。
 そんなことを考えてるうちに電車が来た。緑色の短い車両、いかにも田舎の電車。でも愛嬌があって鉄道マニアじゃなくても何故か可愛いと思えるここの名物のひとつ「江ノ電」
 電車が止まってドアが開くと涼しげな空気が中から流れてくる。ちょっと寒いくらい。
 今日は空いているのか結構席が空いていた。パッと目についた空いてる二人分の席に座ろうとすると湖太はそれをスルーしてちょっと離れた席に向かう。こっちこいという感じで手招きをする。ドアが閉まり電車が走り出すのでちょっと早足に湖太のとこにいく。
「ここじゃ進行方向に向かって左側に座るんだよ」
 と湖太は右側の席をぽんぽんと叩く。
 なんで?何かあるんだろうか。
 ボクがそれを湖太に聞こうと顔を見てると
「黙って景色を見てろ」
 いつもどおりの顔。
 なんだよぉ・・・。これで何もなかったらまた怒るよ。
 しぶしぶ窓のほうを黙って見る。湖太もそうしてるのか黙ったまま。
 外はちょっと田舎の町並み、線路じゃなくて車道を走っているのか隣を車が走ってる。
 腰越の駅に止まる。というか湖太はどこに連れて行こうとしてるのだろうか。鎌倉かな。
 電車は狭い道に入った。草なんかは電車に当たってるし、民家のすれすれを走ってる。なんかすごい・・・。
 そして民家が見えなくなる。そして電車が左に曲がって・・・。

「わぁ・・・」
 紗百合が声にならない声を上げる。正直俺も驚いてる。
 江ノ電に乗ってるとすごくいい景色が見れるという話を聞いて調べたところ、腰越から鎌倉高校前の間、進行方向向かって左側に座って右側の窓を見てると不思議な景色が見れる場所があるらしい。地元民の間では有名な話で、観光客がよくこんな感じで感嘆の声を上げるようだ。
 海と空、それだけが広がる世界に飛ばされた感じがする。実際は電車の中で波の音なんて聞こえないはずだけど、確かに波の音が聞こえた気がする。
 それに男心が誘われたのかは分からない。けど俺は素直に言いたいことを切り出すことができた。
「紗百合、その・・・悪かった。俺もこの先のことなんて何も考えてない。何がしたいかとか、何ができるかなんて分からない。だけど、その・・・」
「湖太・・・。ボクからもごめんね」
「いや、俺が悪いんだ。結局自分のことばかり考えてて紗百合の気持ちとかなんにも考えてなくて、嫌われて当然のことばかりしてたのに、一緒にいてくれて・・・。それがどれだけありがたいことか分かってなかった」
 俺は紗百合のひざの上の手に触れる。やわらかくて、冷房のせいか少しひんやりした手。
「だから・・・、一緒に、俺と一緒にこれからを考えよう」

 思わず、笑ってしまった。
「おい、俺は真剣なんだぞ」
「ごめんね・・・。湖太からそんな言葉が出てくるとは思わなかったから・・・」
 こんなことボクでも言えないよ。でも、湖太は湖太なりに勇気をだしてがんばってくれたのかな。
 そう考えるとうれしい。
「ありがと、湖太」
 ボクの左手に重なる湖太の右手にボクの右手を重ねる。ボクと身長は同じくらいなのにちょっと大きく感じる。
 湖太が反対側を向く。でも顔を隠せても耳まで真っ赤なのは隠せないよ。
 そんなことをしている間に電車は鎌倉高校前に着く。
「で、湖太、どこまで行くの?」
「鎌倉」


 鶴岡八幡宮。湖太はここに来たかったらしい。
 境内はものすごく広く、全部回りたいけど時間がない。ま、喧嘩で時間減っちゃったからね。しょうがないよね。
 本宮にて拝礼をする。二拝二拍一拝。これはどこも同じようだ。ん、スペルカードにこんなのなかったっけ?あれいまだに避けられないんだけど・・・。
「紗百合、なんてお願い事したんだ?」
 そんなこと考えてると湖太から質問をしてきた。ボクもそれを聞こうとしてたところだ。
「内緒」
 語尾に音符マークでもついたような言い方をしてみる。これはばっかりは・・・ね。
「んじゃ俺も内緒」
 やっぱり教えてくれなかった。でもボクも言うの恥ずかしいもん。
『これから先も二人でいられますように』
 湖太はどんなお願い事したか分からないけど、同じお願い事だったらかなうよね。



 後日談

「へぇ、そんなことがあったんだ」
 八月三十日、江ノ島での話をこのはさんにした。ボクが泣いちゃったこととかはもちろん言ってない。はずかしいし・・・ね。
 このはさんは湖太のお姉さん。家事全般をこなせて、ちょっと頭のいい大学に通う予定のひとつ上の先輩にあたる。綺麗な黒髪はみつあみに結ってあって、弟同様視力がかなり悪いらしく楕円の眼鏡をかけている。水色の涼しげなサマードレスがよく似合う。紅いガラス玉のペンダントがキラリと光る。ちなみに漢字は「湖乃葉」と書く。最初の字が湖太と共通してる。
 でその湖太は今はアルバイト。ボクは部活がなかったからこうして涼しいサテンで女の子同士水入らずのお茶会。このはさんもアルバイトは休みらしい。なんのアルバイトしてるか知らないけど、一番忙しい時期はもうクリアしたとか言っていた。七月終わった頃からたまに死にそうな顔をしていたのが嘘みたいに元気だ。10日過ぎたあたりから音信普通だったりちょっと心配もしたりした。
「まったく、うちの弟ときたら・・・。ごめんねぇ、こんな弟で。さっさと振って違う男捜してもいいのよ」
「いえ・・・そんなことしませんよ」
「も~、さゆりんは可愛いんだから」
 とボクの頭をなでるこのはさん。湖太はこんなことしてくれないからか、はたまた単に人の頭を撫でるのが好きなのか、このはさんはよく頭を撫でてくる。
「でも何で江ノ島なんだろう。サザンゆかりの地ってのは私も知ってるけどあそこあれじゃん」
 あれってなんだろう。甘いカフェラテを飲みながらちょっと考える。このはさんがちょっと苦そうなコーヒーを飲み終えるとちょっと話しずらそうな顔で言う。
「江ノ島にカップルで行くとね、別れるってジンクスがあるのよ」
 え。
 初めて聞いた。
「多分ね、湖太は知らないでしょうね」
「ええ」
 湖太は知らずにボクと行ったのか・・・。もしあの喧嘩がうまく収まらなかったら本当に別れてたかもしれない。
「でも、『龍恋の鐘』って言うのが江ノ島にあってそれを鳴らすと永遠の愛が叶うそうよ。行った?」
 それも行ってない。湖太はそれも知らなかったのか・・・。も~、ボクと行くんならそういうのは調べておかないとぉ。
「はぁ・・・、さゆりん、もうびしっと言ってやらないと。しっかりしろぼったって」
 ぼった・・・って湖太のことだよね。なにその呼び方。
 そんなことはともかく、湖太はもっとボクと付き合ってるっていう自覚を持ったほうがいいかもしれない。
「私からも言っておくわ。こんなに可愛い彼女がいるんだからしっかり手をつかんでおかないと逃げられちゃうって」
 このはさんはボクと湖太の仲を応援してくれてる。でも自分のことはいいのだろうか。
 カフェラテの最後の一杯を飲み干す。残った氷が涼しい音を立てるとこのはさんが伝票を手に取る。
「とりあえず、今日は私がおごってあげる。バイトで結構お金はいるからねぇ」
 と余裕の表情のこのはさん。いつもは遠慮するけど今日はおごられてもいい気がした。
「ありがとうございます」
 えへへ、とまたボクの頭を撫でるこのはさん。ホントは湖太に撫でて欲しいけどね。


 あとがき

 えっと1年以上かけて書きましたw
 基本的な流れとか、こういう展開にしようとかは全部帰ってきた後に考えてあったんですね。ですけどそれを書くまでにえらい時間がかかっちゃって・・・。特に喧嘩するところとか。
 リアルでも色々あって書けない(テンション的な意味で)日が多く、気づけば半年、一年がたとうとしてます。これで推敲の時間を含めると結局一年が経過しちゃいますね、はい。その間に考えが変わったり、当初の予定とは違うことになったり(最後はお土産を買うシーンにする予定だったのが某東方の影響からか参拝になった。その影響がネタとしてしこまれてる)あと後日談もふと思いついて書きました。このはは出てこない予定でした。
 この話、友人(男)と旅行に行った流れとほぼ同じ感じで話が進んでます。喧嘩とかはつくり話ですけど、展望台もいきましたし、江ノ電にも乗りました、お参りもしました。
 でもって喧嘩の時に登場した4キャラの元ねたはネット小説(?)「江ノ島ベイビィ」のキャラクターを勝手に拝借しました。行進が止まってますwwwなのでいいカナとか思いつつゲスト出演です、はい。
 この話を書いてるときも大体BGMとしてラジオやドラマCDを流してました。サザン、江ノ島ベイビィ、東方が主に耳に入ってましたね。そんなことは関係ないか。
 江ノ島ベイビィのおかげで江ノ島を知ることが出来たのでこんな感じでも恩返しというか、なんというか止まってしまった企画を動かしたいと思ってます。
 今年も江ノ島に旅行にいきます。また色々やりたいと思ってます。
 がんばります、はい。

08年7月18日0時半くらい。
BGM:ZUN 少女が見た日本の原風景(東方風神録より)
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