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ラブライブSS「のぞえり江ノ島小旅行」

去年末ころからラブライブにドはまりしてついに来るところまで来てます。
前に巡礼した時ににこまきSSネタがティンと来てたのですが満足にかけずほぼボツに。
そんなところに、
・海未ちゃんのSidでのんたんが江ノ島を話題にしている
・のぞえりラジオガーデンで二人が鎌倉に旅行に行った
・さらに江ノ島にも行きたいと言ってる

ここまで燃料投下されたら江ノ島作家と呼ばれた雨竜としては書くしかなかった。
スランプ解消のリハビリも兼ねて書きました。


 江ノ島はパワースポットとしてよくテレビでもよ~特集される。秋葉原からだと、山手線とかで東京駅へ。そのあと横須賀線に乗り換えて鎌倉へ。そのあとレトロな江ノ電で行くことができる。所要時間はだいたい1時間位。
「新幹線じゃいけないのね」
「通り過ぎるよ」
 新幹線で行くような距離やないやん、とエリちにツッコミを入れる。
 古都鎌倉の駅は休日こうして沢山の人で賑わう。観光の広告はたくさんのお寺や神社、スピリチュアルスポットでうめつくされててどれもこれも魅力的。
 横須賀線を降りてくるりとUターンすると江ノ電ののりば。Suicaをピピっとすると最近新しくなったばかりのお土産売り場が目に入る。大仏さんのキーホルダーとか帰りに買っていこうかな。エリちとお揃いで。
 この大仏さんの変な顔エリち好きそうやなぁ。
「希、おみやげはあとでしょう。そろそろ電車くるそうよ」
「ああ、ごめん」
 エリちに声をかけられてハッと気がつく。しばらくキーホルダーを見てうっとりしてたようや。
 ここまできたきっかけは昨日のこと。夜、エリちから「明日暇? どこか行こう」とLINEが飛んできた。エリちからこういうお誘いが来るのが珍しくって「ええよ、行きたい所あるん?」とスタンプとあわせて返してあげると、誘ったくせに特にないって言うので連れてきた。
 前に海未ちゃんの日記にコメントした時にも行きたいって思ってたし、ちょうどいいしと思ってここに決めた。
 さっきのようなルートで乗り換えが多い気がするけど、都内の人が小旅行に行くにはちょうどいい距離。だからこうして気軽に行きたいって言えた。
 電車が着いて、反対側のドアから乗ってた人がみんな降りてから、ウチらのいた方のドアが開く。前の人に続いてウチらも乗ると、
「木? そんなに古い車両なの?」
 ローカル線でも見ないような電車にエリちが驚く。珍しいのは確かやな。
「江ノ電は結構歴史のある路線なんよ。古都を走ってるっていうのもあってか、こういう車両も頑張って残してるのかもしれんな」
「ハラショー」
 ちょうど席も空いてて二人で座る。進行方向向かって右側。
「江ノ島まで9駅やな」
「まだまだかかるのね。旅行なんて飛行機や新幹線であっという間だと思ってたのに」
「そんなリッチな旅行はできんよ。ま、たまにはええやん? 今日は合宿とかじゃないし」
「そうね」
 合宿とかだと海未ちゃんがきっちりとスケジュール決めて、エリちと取り仕切るんやけど、今日はそういう真面目なものじゃなくて気軽で思いつきでやってることやから。
 ドアが閉まると電車は大きく揺れながら動き出す。座ってるのにわわわと驚くエリち、狭い道を走ったり、海が見えたり、車も走る道を走ってたりするを見るたびにハラショーハラショー言うエリちが可愛くって、ウチは景色よりずっとそれを見ていた。

「島ね」
「あれが江ノ島やで~。空からおっきな岩が落っこちて、巻き上げられた砂で出来たって伝説もあるんやで」
 伝説って付け加えんとエリちは信じてまうからなぁ。真姫ちゃんもそうやけどウチらμ'sはピュアな子が多いから。
 江ノ島を眺めて眼に入るのは、シーキャンドルと見た目通りの名前が付けられている展望台と木々に覆われた山のような島。本州から島までをつなぐ立派な橋。いかにもスピリチュアルな感覚のする素敵な場所。夏は海水浴や観光で賑わうんやけど、今は夏色が過ぎたあと。それでも海を見るとサーファーたちが元気に波乗りをしてたりする。
 地下を通ってまた登るとよいよ弁天橋。江ノ島の神様の名前がついた橋。行き交う人達の声と一緒に聞こえてくる波の音がとても心地いい。
「あれって、富士山?」
 エリちがふと後ろを向いて西側を指さす。神奈川県からもはっきりと分かるシルエットは日本一の山、富士山で間違いない。
「せやなー。その立派な姿がよ~みえるわー」
 エリちと一緒に足を止めて海と藤沢の街と山を見つめる。エリちがあまりにも夢中になって富士山を見ているのでふとスケジュールの変更を思いついた。
「エリち、ホントは行く予定なかったんやけど、展望台から見てみようか」
「展望台?」
「あれや」
 江ノ島シーキャンドルを指さす。もしかしてあれが展望台だと気がついてなかったんとちゃう? 確かにあまり見ない形しとるからちょっと世間知らずなエリちにはわからんかったかも。
「富士山見える?」
「もちろんやで。天気がいいから風も気持ちいかもしれへんな」
「ハラショー」
 本日何回目かも数えられなくなったエリちの『ハラショー』 本来は素晴らしいとかそいういう意味らしいんやけど、エリちたちはこういうときの感嘆詞としてつこーてる。
「さあ、行きましょう!」
 と元気にウチの手をとったエリちはペースアップ。富士山が見られるのが嬉しいらしいな。ウチもそんなに日常的に見てるわけやないし、今日は写真撮ったり目に焼き付けておいたりしたい。
「エリちー、はしゃぐのはええけど、展望台まで登るんは結構体力いるでー」
「大丈夫よ、私だち鍛えてるじゃない」
「そうやけどー」
 エリちも子供っぽいところあるからなぁ。こういうときは意外と言うても聞かんのかも。
 そんなウチもちょっと重かったけどパパのカメラを持ってきた。たまにμ'sの活動の時に持ってきてる古い一眼。いっぱい撮ってると現像代が大変なことになってまうから、最近はケータイのカメラを使ってたりするけど、こういうときはね。
 だからはしゃいでるのはどっちなのかわからんな。
 エリちと手をつないだまま弁天橋を渡ると、お祭りをやっているような光景が目に入った。アイスクリームを売ってたり、揚げ物や地元でとれた貝を焼いてたり、ちょっと歩くとおみやげ屋さんがあったり、そこを進んでいくとおっきな鳥居があって、まるでと言ったけど本当にお祭りやった。
「階段」
 鳥居をくぐると階段からの階段。ウチの神田明神も階段が有名で、穂乃果ちゃんたちが体力づくりにつこうてたりするけど、これもなかなかのものや。
「ちょっとはしゃいで来ちゃったけど、体力調整が必要だったかしら」
 あれだけ元気にここまで来たのにこんなところで急に冷静になるエリち。
「まあまあ、ゆっくり登ろうや。それにほら、疲れたらあんなのもあるで」
 目線の先には『エスカー』と書かれた建物。どうやら足腰が弱かったり、体力に自信のない人向けにエスカレーターが用意してあるみたいや。
「そうね、疲れたらあれを利用しましょう。でも、希的には登りたいんでしょう?」
 エリちの問に笑って答える。この階段の多いところも江ノ島の面白いところなんやとウチは思うとる。体力づくりだと思うてこの階段に付き合ってほしい。
 手を繋ぎ直して、階段を登る、右に曲がってまた登る、今度は左にまた登る、手を清めてからまた登る。登り切ると見えてきたのは神社。下調べした情報によればこれが江ノ島神社や。三姉妹の神様が居るスピリチュアルパワー三倍の神社。
 ポチャン。神社を眺めていると水の音。
「希、あれ」
 とエリちが見つけたのは銭洗弁財天。他の観光客が何やらお賽銭を投げている。投げた先にはお賽銭箱。なるほどー、こういう弁財天様かー。
 エリチカもやりたいという他の子達には見せられない表情。ウチもあれはやらんとと思ってる。
「エリち五円玉はある?」
「こういうのって五円玉じゃないとダメなの?」
「そういうわけはないけど、『御縁がありますように』って五円と御縁をかけて五円玉を選ぶんやで。普通のお賽銭箱なら『二重にご縁がありますように』って25円分入れる人もおるで」
「じゃあ、私は25円で」
 と3枚の硬貨を取り出すエリち。他の観光客と見よう見まねで、かごにお金を入れて水で洗う。そしてちょっと気合を入れてお金を飛ばすけどどれもお賽銭箱をかすらず水に落ちる。よく見るとたくさんのお金がお賽銭箱のまわりにあり、みんな挑戦しては落としているのがわかる。
 エリちも残念そうな顔をする。大丈夫やで、神様はみんなのお祈りをよーく見てるでー。
 さて、ウチも挑戦せんとなー。
 ウチもエリちにならって25円分用意。かごに入れてお水で洗う。ひんやりとしてる上にこういうお水はスピリチュアルなパワーも感じて気持ちいい。
 洗い終わるとエリちが見守るプレッシャーの中、ホイっとお賽銭箱めがけて投げると。
カチャンという音が3回なったのが聞こえた。ポチャンって音はひとつもしない。
「もしかして全部入った」
「そうみたいやな」
「хороший!」
 ウチの両手を握り子供みたいに祝福してくれるエリち。ハラショーの言い方もなんだかネイティブで自分のことのように喜んでくれてる。いやぁ、そんなものじゃないと思うんやけどなこれ……。
 エリちの右手もさっき水に触れてたから心地よく冷たい。

「希! 富士山よ富士山!」
「も~凛ちゃんや穂乃果ちゃんじゃないんだからー」
 あえて子供っぽいと比喩しなかった。ふたりとも子供みたいに扱ってごめんと一応謝る。でもウチらからすればみんな子供っぽいと思う。同級生のにこっち含めて。
 展望台の一番上、湘南の海と鎌倉の山々と藤沢の町並み、そして富士山が見える。高さで優っている東京タワーやスカイツリーは周りが街だからこんな景色にはならない。ここにいるとなんかいろんなパワーをもらえる気がする。江ノ島の本命パワースポットはこの後行く予定の岩屋やけど、海の風に身を委ねるのもええかもなー。
「すごいところね~鎌倉って」
「厳密にはここは藤沢市なんやで。藤沢市と鎌倉の境目は、あそこら辺。腰越ってことろや。旅番組や観光雑誌だと同じ場所のように扱われるけど湘南と鎌倉は別の場所なんよ。簡単に言うと山のほうが鎌倉で、海のほうが湘南なや」
「はらしょー」
 ハラショーいただきました。今日はいっぱい聞けてる。
「そいえば今日はカメラ持ってきてるんでしょう? 撮らないの?」
「ああ、せやった橋渡ってる頃までは覚えとったんやけど」
 エリちと一緒にて忘れてもーた。とは今は口には出せない。周りに人もおるしな。
 反対側には周りの目なんて気にしないでイチャイチャしてるカップルとかもおるけど、エリちが恥ずかしがるから二人っきりのときにな……。
 エリちには言っていないあの場所もあるし、それまでは我慢やで東條希。
 そんなわけでご指摘のようにカメラを取り出す。両手で持っても結構重たい一眼レフカメラ。今ならもっとコンパクトなデジカメもあるんやろうけど、これは撮影した写真も含めて大切なタカラモノズや。
「富士山と一緒に撮ってあげるで」
 とレンズを覗いてエリちをレンズに収めようとすると、
「すみません、シャッター切ってもらっていいですか?」
 ウチのカメラを奪って近くで写真を撮っていたカメラウーマンに声をかける。その人も一眼レフ――アキバで見たことある高いやつ――を持っていた。
 いいですよと快く引き受けてくれた女性は、ウチより手慣れた手つきでカメラを持つ。すごいもの使ってるわねとつぶやいたのが聞こえてちょっと苦笑い。パパのカメラなんやで。
「ほら、ポーズポーズ」
 アイ活してるとき以上にやる気のエリちに押されてグラビアみたいなポーズをさせられた。写真撮ってくれる方も結構ベテランっぽいしまるで撮影に来たみたいや。
 聞き慣れたシャッター音がすると、カメラウーマンは自分のカメラでも撮らせてと要求してきた。エリちは調子にノってるときの真姫ちゃんやにこっちみたいにノリノリやった。

 食事やさんで美味しい海鮮丼を頂いたあと、ウチが前から注目していたパワースポットの岩屋を回って涼んだあと、最後のスポットにやってきた。
「鐘の音が聞こえると思ったらこれなのね」
「龍恋の鐘ゆうてな、島の天女と龍の伝説にちなんで作られたものなんや」
 あかん、ちょっとドキドキしてきてもうた。エリちとは普段から色々してるし、ウチはドキドキさせるほうなんやけどな。恥ずかしいのでエリちに顔が見えないように前に進んで重要なところを説明する。
「恋人同士で鳴らすと永遠の愛が叶うって言われてるんやで」
 文字にできないような声が聞こえた。恥ずかしいので振り向けんけど、エリちの顔はにこっちや穂乃果ちゃんみたいな変な顔になっとるんやろなぁ。
「それでな、このへんにたくさんある南京錠。これは愛を誓うものなんやで」
「そそそそ、それでおみやげ屋さんに売られてたのね」
 さっき寄った『あぶらや』というお茶屋さんにも売られてたのでそこでこっそりと買っておいた南京錠をちらつかせる。イタズラっぽい顔を作って振り向くともうエリちの顔が真っ赤。本当にかわいいんやから。
「希は、本当に永遠の愛が叶うって思ってる?」
「当然やん。希パワーもたっぷりつこうて効果倍増やで」
「そ、そう……、なら一緒に鳴らしてみましょう」
 エリちの手を取り二人で鐘を鳴らす。
 心地いい汐風と、優しい波の音、鐘の音は教会のウエディングベルのように聞こえた。
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