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艦これSS「晩酌っぽい?」

 なんの気兼ねもなくゆりんゆりんするSSが書きたくなったっぽくて、その時読んでた夕時雨看病ちゅっちゅ漫画があまりにツボに入ったっぽくて、時雨ののんべぇ話も聞いたっぽくてこんなSSになったっぽい。
 東方のSS書いてる時もそうでしたが、飲酒シーンと添い寝シチュはお気に入りでいろんなカプで書いてる気がしますね。東方だと誰これ構わずお酒呑ませられるんですけど、艦これだとキャラを選びますね。駆逐艦にお酒は絵面的にまずい。まあ主成分が酒の東方と比べちゃいけませんがw

 あと前回書いた夕時雨SSの続きっぽくなりました。もうシリーズ化するかw



 夜中に目が覚めた。別に悪い夢を見たわけじゃないけど、今日やった夜戦の光が目をチカチカさせてたり、耳に砲雷撃の音が残ってるのかもしれない。
 明日はオフをもらってるから夜更かししてもいいんだけど、規則正しい生活をしないと後に響く。
 僕の部屋は同じ白露型の白露、村雨、夕立と僕、時雨の共同部屋だ。隣のベッドから白露が寝返りをする音がする。耳を澄ませると他の子達の寝息も聞こえるのを確認する。
 よし、ちょっと呑もう。
 そう思って音を立てないようにベッドから降りる。そのベッドの下に隠してあるお酒の瓶とコップを取り出す。
 お酒を飲むのは好きなんだけど普段呑もうとすると他の子達に止められる。だからこうしてこっそり楽しむ。ちょっと前は寝付けないこともあって、そういうときはほろよい状態でまた布団に潜るってことをしていた。あまりよくないけどね。
 最近は悪夢にうなされたりすることもなくなった。船だった頃のトラウマみたいなことをあまり思い出さなくなったからだろう。
 それも上で寝ている夕立のおかげっぽい。
 いろんな艦隊に配属されたけど僕を残しことごとく全滅。夕立が僕に優しくしてくれたから。僕の居場所を教えてくれたから。『佐世保の時雨』という異名に誇りを持つことができた。
「しぐれっぽい?」
「夕立?」
 お酒を注ごうとしたら名前を呼ばれた。眠そうな声にいつもの愛らしい口癖。
 起きてるのかな、と思って瓶とグラスを置いてはしごを登る。
 ごろんとちょうど寝返りをうった夕立の寝顔が見えた。
「寝てるっぽい?」
「っぽい」
 寝言で返事をしてくれたっぽい。
 今日の夜戦では艦隊の誰よりも暴れ回り、敵旗艦を撃ち落とした『ソロモンの悪夢』の異名を持つ駆逐艦が、こんなにも無防備な姿で僕の眼の前にいる。
「しぐれ……」
 また僕の名前を呼ぶ。当然寝言。でもその声で呼ばれるとドキドキする。
 僕に居場所を教えてくれた夕立、僕は彼女に恋をしたっぽい。待機中や休憩中はどうも彼女のことを考えてボケーッとしてるらしい。
彼女を起こさないようにそっと頬に触れる。自分と同じように戦っている女の子とは思えない肌。被弾して怒るとこのほっぺが膨らむ。不謹慎と言われるかもしれないけどそれもかわいい。
 あまりに無防備なので何かしたい衝動に駆られるけど、何かして起こしちゃったら悪いし、自分もいつまでも起きているわけにはいかない。名残惜しいけどはしごを降りる。
 今度こそグラスにお酒を注ぐ。瓶からお酒が出る音が結構好きっぽい。でもあまり聞き惚れているとたくさん注いでしまうのでほどほどに。何事もほどほどが大事だよね、うん。
 グラスの半分くらいにしておいて一杯。
 こうして悪い飲み方をしていないお酒はやっぱり美味しい。このお酒のおいしさも夕立のおかげなのかもしれない。かわいい寝顔を見せてもらったし。
「夕立……」
 ほら、こうして暇さえあれば夕立のこと考えてる。扶桑と一緒にいないとすぐに『姉様姉様』言う山城みたいな感じ。ああ、恋って本当にこうなるんだなって思うと、あまりひとのこと言えなくなる。
「呼んだっぽい?」
 思わず上を向くとひょこっと顔を出す顔がいた。赤い目をこすって犬のような目で僕を見てた。
「あ、ごめん。起こしちゃった?」
「ううん、耳が騒がしいっぽい」
 夕立もどうやら夜戦の音が耳に残ってしまってるようだ。一番暴れてたのだから当然といえば当然か。
 それに最近昼間の戦闘がメインで、初めて夜から進軍する作戦を行ったのだ。こういうこともあると思う。
「時雨、お酒飲んでるっぽい?」
「あ、バレちゃった」
 夕立は僕がお酒を飲むのを止めないけど、みんなに報告されちゃうとこういうときに晩酌ができなくなる。だから念のため夕立にも隠してたけど、仕方ないか。
「晩酌っぽい。夕立も呑んでみたいっぽい」
「夕立お酒呑めたっけ?」
 と言うや否やはしごを降りて僕の隣にやってくる。すぐとなり、肩が触れ合うそのくらい。夕立のくせっ毛が僕の頬をくすぐる。
「時雨が呑めるなら呑めるっぽい」
 鎮守府で酒飲みといえば軽空母の龍驤や千歳が有名、他の子は特殊な作戦を終了した後の飲み会くらいしか飲んでいるのを見たことがない。駆逐艦のみんなはなおさら。夕立なんて甘酒を飲んでるところも見たことがない。
 僕が呑めるから呑めるってその理屈は通じるのかなぁ。
 まあ、明日は休みだし夕立が呑みたいというのなら僕は止めない。他の子は止めるけど。
 それに、お酒は誰かと呑んだほうがおいしい。
「じゃあ少しだよ」
 グラスを夕立に渡す。今日のはちょっと強めだったんだけど、割らなくても少しくらいなら大丈夫のはず。無理なら無理でいいし、そしたら今度こっそり弱いお酒を飲ませてあげようと思う。
「いただきます」
「あ」
「っぽい?」
「ううん、なんでもない」
 これって間接キッスになるのかな。同じ所に口つけなければ大丈夫っぽい? でも何が大丈夫なの? 別に夕立となら間接じゃなくてもその……キスとかしたいけど。
 とか思いながら夕立がお酒に口をつけるところをまじまじと見てしまう。本当にちょっと口にしたところで、
「苦いっぽい」
「だよね。初めてのお酒にしては強いと思うよこれ」
 グラスを受け取ろうとすると、夕立は僕にそれを渡そうとせずまた口をつける。
「無理して飲まなくても」
「でも夕立も呑んでみたいっぽい。時雨と一緒がいいっぽい」
 そういう風に言われると僕も嬉しい訳で、あっさりと譲ってしまう。仕方がない。
「ちょっと待ってて。水で割ろう」
 確か冷蔵庫の中にミネラルウォーターがまだあったはず。なるべく物音を立てないように、それを取りに行く。それとコーヒー用のスプーンも拝借してっと。
 夕立が首を傾げなら持っているコップに水を足して、スプーンでかき混ぜる。寝る前に少し水洗しておこう。じゃないとアルコールの匂いでバレる。
「ほら、これなら呑めると思うよ」
 夕立が再び口をつけると今度は思った以上にいけると思ったのか、一気に飲み干してしまう。
「ちょっと夕立!?」
「呑めたっぽい。しぐれぇ、褒めてー」
 小声だけどテンション高めな夕立。最初の一杯が思った以上に回ってるっぽい。ちょうど飲み干したし、これ以上は僕もやめておこう。一緒に悪酔いしたら大変だ。
 そんなわけでホントは褒めるところじゃないけど、甘えてくる夕立がいつもより可愛く見えて、自分もお酒が入ってるからその場の空気というかなんというか。
「えらいよ夕立」
「っぽいっぽい」
 頭を撫でると嬉しそうな声を出す。僕も甘いなぁ。
 これ以上呑まないようにグラスを取り上げると、洗い場へ持って行き軽くゆすぐ。お酒臭くないことを確認すると、水につけておいておく。明日洗おう。
「夕立?」
 戻ってくると夕立が僕のベッドで猫みたいにゴロゴロしていた。自分のところに戻らないっぽい? なんだか思った以上に酔ってるように見えるし逆に自分のところに戻すのは危ないか。僕が上で寝る?
「気持ちいいっぽい。お酒呑むと幸せっぽい」
「気に入ってくれたのは嬉しいけど、変な酔い方したよね」
「っぽい? 時雨はお酒呑んでたけど幸せじゃないっぽい?」
 あー、そういう顔されるとダメなんだって。酔ってなくても夕立はこういうことしてくるのが卑怯。そういう残念そうな表情しないで。
「幸せだよ。夕立とお酒呑むのは」
「っぽい」
 僕もお酒が入っているから場の空気に流されたんだ。そういうことにしよう。
「夕立はここで寝てていいよ。僕は上で寝るから」
「時雨も一緒に寝るっぽい。そしたらもっと幸せっぽい」
「それはちょっと……」
 ベッド意外と大きくないし、朝二人で寝てるのを見つけたら村雨がどういう顔でイジってくるか想像もしたくない。それを青葉にリークされた日には僕はもう太平洋の海に沈むしかなくなる。
 そして多分、夕立と一緒のベッドなんて寝れる気がしない。何のために晩酌したのかわからなくなる。
 でもその反面、夕立とそういうことがしたいと思っている自分もいる。夕立の無防備な寝顔を見ながら、夕立の声を聞きながら眠れるならこれほど幸せなことはないかもしれない。さらに、夕立と新しい遊びや夕立の格納庫をまさぐることもできちゃったりするかもしれないし、したいと思った破廉恥な自分もいる。あと夕立は駆逐艦だ。その表現では空母になる。
 僕も酔ってる。
「分かったよ。もっと詰めて、僕が寝れないよ」
 ずいずいと自分の場所をキープするけど、夕立とは至近距離。こんな距離で砲撃されたらあっという間に大破だ。
「時雨顔赤いっぽい」
「お、お酒のせいだよ。夕立だって、酔ってて顔赤いよ」
「っぽい?」
「っぽい」
「おそろいっぽいー」
「ほら、あまり大きな声出さない」
 思わず夕立の口を手で塞ぐと『っぽい』といったような音がする。
 そしてその後に夕立の唇に触れたことに気がついて慌てて手を話した。
 どうしようこれ。柔らかい唇の感触がなんか手に残っちゃって……こんなんじゃやっぱりこれじゃ寝れないや。ちょっと強引にも上に行ったほうが――
「時雨暖かいっぽい」
 僕の腕に抱きついて心底気持ちよさそうな表情をされた。佐世保の時雨と歌われた幸運艦は幸せすぎて布団海域で轟沈する。もうだめっぽい。
「ゆ、夕立僕やっぱりうえで――」
「っぽい……」
 腕を掴んだまま寝てしまったようだ。しかも離れようにもすごいがっちりとしてて起きるまで離してくれそうにないっぽい。
 朝まで起きてようかな。この顔をみてれば寝れそうにないや。
「おやすみ、夕立」
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