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オリジナル百合SS「鎌高前シャウト」

「湘南&鎌倉 リリー&サレナ」通称「リリサレ」シリーズです
3月くらいにネタがあってそこからあまり手を付けられてなかったですが、なんとか筆が乗って満足行くように書けた1本です。
相変わらずTARI TARIネタを放り込む。仕方ないね。でも今漫画の「青い花」集めてるのでそのうちこっちもネタにしそうな感じ。

簡単すぎるキャラ紹介。


 多趣味なメガネっこ。写真撮影、漫画の読み書き、読書(なんでも)、最近追加された麻雀好き設定、部活は演劇と放送をかねてるし、週3ぐらいでファミレスのバイトをしてる活動意欲にあふれてる女の子。
 今回はこの子の視点
 
かおり
 世話焼きで舞のことが気になる――っていうか恋人――女の子。舞と同じ演劇部。
 舞と違ってそこまで活発ではないけどコーヒーが好きで喫茶店や缶コーヒーに詳しい。

 二人の設定はこれだけ。あとはその場その場で追加したり増えたりします。


「恥ずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
 という台詞の割には何の恥じらいもなく江ノ島の春祭りの『大声大会』で舞はそう叫ぶ。
 数字は80と悪い者ではないけど、舞は少し不満そうだ。
「マイクがあるとうまくいかないもんだねぇ。放送部じゃこんな声の出し方しないし」
 と岩屋の階段を上りながら言う。演劇部以外に舞は放送部もやってる。それ以外もやってるけどここでは割愛。
「昨日の最高得点取ったの合唱部のアサミなんだよー。わたしもぼんぼるーって思ったのにー」
「合唱と演劇じゃ舞台が違うから仕方ない気がするけど」
「ここはわたしの戦場じゃないってことかなぁ……」
 いや戦場かどうかは分からないけど、それでもあまり納得は行ってないみたいだ。
 観光客がひーひー言いながら歩いているのをよそに、わたしたちは息を乱さずに歩く。舞曰く、波紋式呼吸法を習得するとこんな風に江ノ島を歩けるらしいけど、別に波紋やスタンドを習得しなくてもいいんじゃないかというあたしの突っ込みはスルーされた。
 ジョジョのネタはあたしが舞と同等のレベルで張り合える唯一の漫画だ。舞は2部が好きで、あたしは1部が好きだ。
「その最高点を期間中にキープしてたらサオリがちゅーしてくれるって言うんだよ! これは阻止しないとじゃん!」
「そんな理由で参加したのか!」
「わたしが勝ったらかおりちゃんがちゅーしてくれるってことになってたんだよ!」
「あたしそんなこと言ってない!」
「わたしが決めたんだもん!」
「勝手に決めるな!」
 やりなれた突っ込み合戦を階段を上りながらする。
 っていうかサオリってそんなことする子だったかなぁ。いや多分今の舞みたいなやり取りをしたんだろうなと思う。アサミはそういう子だし。
 階段を上りきるとこかげやが今日も繁盛している。
「そいえば叫んでた言葉ってなんかのネタ?」
「うん、TARI TARIで来夏が海に向かって叫んでた言葉」
「それはまた絵に描いたような……」
「それは今みたいなところで叫んだの?」
「ううん、鎌高前」



「ここだよ」
「思いっきり住宅街なんだけど」
「大丈夫、アニメだと通学路だし」
「それは大丈夫じゃない」
 江ノ電江ノ島駅から2駅。鎌倉高校前で降りて、坂道を登ること数分。舞に案内されたのは何てこともない住宅街。高そうな家が並ぶ車どおりの少ない静かな場所。
「ここから叫んだんだよ」
「叫ばないでよ」
 大丈夫大丈夫という表情の舞だけど、叫んだら全力で止めるつもり。
 舞が立っているガードレールの向こう側は崖になっており、ちょっと下を見ると家の二階や海が見える。都会とかだと珍しい光景なのかもしれないけど、あたしたちからすれば海が見えるのは当たり前の景色。
 江ノ電に乗って、海が見えるとはしゃぐ観光客とあたしたち地元民の感覚の違いみたいなものだろう。
 でも舞からすればその両方の視点でこの景色を見ることができる。ごくありふれた風景であり、あまりお目にかかれない風景。
 舞は高そうな一眼レフを構えてまた何枚か撮る。この場所を知ってるということは過去にきたこともあるだろうし、写真を撮ったことだってあるだろう。今じゃなくても明日ここに来ても同じ光景は見えるだろうし、あさって、来月、来年いつ来てもここがなくなることはなかなかないだろう。
 それでも舞はシャッターを切ることをやめない。舞に撮ってこの景色が一期一会なんだ。
「かおりちゃん、江ノ島がどこにあるか分かる?」
「そりゃ、鎌高駅があっちだから、あっち……」
pic689-2.jpg
 全部言い切れずに声が途切れる。
 あたしの方からは逆光でドヤ顔を決める舞と、光を反射する海と江ノ島が見えた。普通の住宅街なら建物で江ノ島なんて見えない。でもここは坂を上って、海が近くて、高い建物がない。
 江ノ島ってあたしたち地元民からすればあって当たり前なんだけど、こうして見方を変えると当たり前だけど面白い物に見える。
「舞は、こういう風に江ノ島を見てるんだね」
「うん。だからわたしは湘南が好き、江ノ島が好き。ここはわたしたちのシャングリラなんだよ」
 と言ってangelaの『Shangri-la』を歌いだす。テレビCMでやってたからあたしもこの曲は分かる。アクエリオンほど売れなくって残念と舞がつぶやいてたロボットアニメの主題歌。
 歌いながらまた坂を上る。こっちから先は本当に住宅街な気がするけど、だまってついて行くことに。
 舞が見てる湘南をもっと知りたかった。
 あたしと舞は結構長い付き合いだし、恋人同士の期間も結構ある。それでもやっぱり舞のこともっと知りたいと思う。
 逆にあたしのこと舞にもっとして欲しいっていうのはあまり思わない。というのも、舞はあたしのこと何でも知っている。あたしが好きなジョジョの台詞、はまってるゲーム、好きなコーヒーの銘柄、お気に入りのカフェなど。
 坂を上って十字路を右に入る。少し歩いて3階建ての家が見えてきて、その隣は崖だった。ここも家が並んでると思ったらそんなことはなく、海が見える景色があった。
「こんなところあったんだ。舞は何でも知ってるね」
「なんでもは知らないよ、知ってることだけ」
 とかわいいドヤ顔を決める。謙遜したような言い方をするけど、ほめられてとても嬉しそうな表情。撫でてほしそうな表情だったので頭を撫でてあげると猫みたいな表情になる。
 関係ないけどこの台詞も元ネタがあるらしい。
「えへへ、かおりちゃん」
 抱きついてきて上目遣いであたしを見てくる。何をして欲しいのかなんとなく分かる。
 舞は甘え上手だ。正直こういうのにあたしは弱い。
 目を閉じたのは海に反射されてる太陽の光が強いから。舞が抱きついてるのは舞が甘えん坊だから。気分がいいのか景色がいいから。幸せなのは、舞とキスしてるから。恥ずかしいのは、誰か見てるかもしれないから。
 数秒間のキスのあと舞は海に向かって、
「はずか――」
「それはやめなさい」
 もう一回口をふさぐことに。



 江ノ島春祭りの大声大会は本当にやってきました。声には自信があったのですが、75と思ったような数字は出せなかったのもそのままネタにしています。
 今まで百合っぷりにしてはちゅっちゅ分が足りないと思ってましたが今回はちゅっちゅしましたちゅっちゅ。
 あと今回の写真の場所に実際に言ってみると電柱や電線が目立ちますね。なので思い切って加工して消しちゃいました。
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