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オリジナル百合SS「七里ガ浜ピクチャー」

 昨日頭が回らなかったので、今月頭に行ったときに撮った鎌倉、江ノ島の写真を眺めてたときにキタ電波を書いてみました。自分の中で前に書いたオリキャラ二人が気に入ったので今回も登場。



 多趣味なメガネっこ。写真撮影、漫画の読み書き、読書(なんでも、部活は演劇と放送をかねてるし、週3ぐらいでファミレスのバイトをしてる活動意欲にあふれてる女の子。
 
かおり
 世話焼きで舞のことが気になる女の子。舞と同じ演劇部。
 舞と違ってそこまで活発ではないけどコーヒーが好きで喫茶店や缶コーヒーに詳しい。


 二人の設定はこれだけ。あとはその場その場で追加したり増えたりします。
 今回はそのときに使った写真を挿絵代わりに使ってます。雰囲気を出せたらいいなと思ってます。
pic681-1.jpg

「う~みだ~」
 信号が青になるなりはしゃいで海岸よりの歩道に渡る舞。右折待ちの車もあるのであたしも早足で舞についていく。
「そんな珍しいものでもないでしょう?」
 あたしたちは地元民だ。生まれも育ちも神奈川県藤沢市、最寄り駅は江ノ電の腰越。由比ガ浜の海というのは生まれてからずっと見てきている。
 幼馴染の舞もあたしと一緒に砂浜で遊んだり、海で泳いだりしてるから海というのはあたしたちにとって身近なもの。家からちょっと歩けば海水浴場。
「海はね、来るたびに違う顔をしてるんだよ。同じ波は二度と来ない、だから逃がしたくない表情なの」
 波乗りジョニーの歌詞にそんな言葉があった気がする。多分舞にとってはすべての景色は一期一会のものなんだろう。
 早速舞はカメラを海に向ける。ちょっと曇り空で紺色っぽく見える由比ガ浜。
 舞は多趣味だ。あたしと同じ演劇部で、暇さえあればこうして写真撮影に出かけたり、と思ったら本屋をめぐってあたしなら3日で飽きそうなハードカバーを抱えて出てきたり、と思ったら漫研の会誌に漫画を載せてたり、いろいろやっててあたしも全部把握できてないと思う。
 その中でもあたしと一緒にやってるのが演劇とこの写真撮影だ。ちなみに舞は放送部も兼ねてる。演劇というより声を出すのが好きらしい。
 何枚かとると今度は手すりに寄りかかり海を眺めている。さっきも言ったけど舞には毎回違う表情の海が見えてるらしい。あたしはとうぜんそんなロマンティストでもなければ恋に恋する乙女チックな思考は持ってないのでこういう風に天気ととか極端な違いがないと全部同じに見える。違いの分からない女だなぁ。
 もしかしたらそのメガネにヒントかあるのかもしれない。舞はドがつくほど目が悪い。メガネがないと外を歩けない程度には悪い。その強い度のメガネを通してみる世界があたしの裸眼の目とは違って映ってるのかもしれない。……なんてね。
 ちょっとファンタジーなこと考えてみたけどあたしには似合わない。舞ならそういうことをつぶやいてもかわいいんだけど。
「晴れてきた」
 舞が一言。その言葉でようやく視線を舞から移す。
 雲の隙間から光が差し込むと、海が輝いて見える。光はだんだん大きくなりガラスみたいに白く光る。
「ようやく散歩日和ね」
 雨の日の鎌倉もいいって誰かが言ってたけどあたしはやっぱり晴れてるほうがいい。
「歩こっ、かおりちゃん」
 差し出された舞の左手を取り江ノ島方面へ歩き出す。

pic681-3.jpg




 さっきも言ったけど舞は多趣味だ。演劇、写真撮影、漫画、読書。さらに音楽の好みも他分野に渡る。好きなアーティストと聞けば同じ地元出身のサザン、江ノ電をテーマにしたアルバムをだしたことがあるアジカン、最近流行のAKBもよく口ずさんでるし、カラオケに行けばたまに知らないバンドの曲が入る。メイド服を着た男の人がスーファミをやってるPVが印象てきだったけど、アマチュアだかインディーズだかみたいなバンドらしい。いまだに正体が分からない。今口ずさんでる曲もゲームの音楽らしい。P3とか言ってたけど正式名称はやっぱり忘れた。
「やっぱり舞は多趣味だよね」
「およ? どうして?」
「あたし、舞の趣味全部知らないもん。長い付き合いのあたしでも知らないぐらいいろんなことしてるでしょ?」
 そうかなぁと、人差し指を咥えて首をかしげる。
「写真撮影したり、演劇部入ってさらに放送部もかねて、読書家でいろんな音楽聴いて口ずさんでるだけで結構多趣味に感じるわ」
「最近麻雀もはじめたよ」
「増えた!」
「この前読んだ麻雀の漫画が面白くってねー、長野が舞台なんだけどそこで麻雀部の女の子たちが全国大会を目指すってやつなんだけど。主人公がすごいんだよ。嶺上開花っていう珍しい役を連続してあがったり、役満を連発したり」
 ほらこれだ。日に日に舞の趣味が増えてるから、あたしの知らないことが多いのかもしれない。それは日単位で趣味が増えたら毎日会ってるあたしも追えるはずがない。
「雀卓ほしいなぁ。かおりちゃん持ってない?」
「ない。でも佳奈が持ってそうだよ。麻雀同好会開いたぐらいだし。一部では雀荘とか呼ばれてるって聞いたことがあるよ」
「よし、明日聞いてみよう」
 これは来週は佳奈の家で『麻雀なう』ってツイッターでつぶやいてそう。
 興味を持ったら即実行。面白かったらそのまま続行。これが舞のスタイルなのかもしれない。
 そしてこうしてあたしと話してる間もカメラを海に向けてシャッターを切る。角度的に江ノ島が写るように撮ってるようだ。
 海もそうだけど江ノ島もあたしたちは見慣れている。観光地としてメジャーな分類に入る鎌倉と江ノ島、舞みたいに写真家や観光客が同じようなことをしているのは珍しくはない。
pic681-2.jpg

 あたしは当たり前すぎてどれも同じに見える。最近、放置自転車が減った程度しか変化がわからない。
 舞の日々の変化だって分からないのに。
「うん? 舞、メガネ変えた?」
「えへへ、分かるぅ?」
 ようやく気がついた。前は黒縁の細いフレームのやつだったけど、今は赤縁太い制服に似合いそうなメガネ。
「鎌倉歩いてたら見つけちゃって、ちょっと奮発して買っちゃった」
 と自慢げにメガネを直すしぐさ。
「似合う……かな?」
「いいんじゃない? あたしはかわいいと思うよ」
「わ~い、かおりちゃんに『かわいい』って言われちゃった~。今日のわたしはかわいいのよ~。解けちゃいそう~」
 また頓珍漢な歌を歌いながらはしゃぐ舞。そんなにうれしいかな。
 思わずかわいいって言っちゃったけど結構恥ずかしいかもしれない。あまりそういうこと思っても言えない。
 こうしてはしゃいでる舞も結構かわいくてあまり直視できなかったりしてる。
「わたしのメガネコレクションでも秘蔵の一品になりそう。か~おりちゃんが♪ かわいいっていってくれたっから♪ きょ~うはめ~がね記念日っでーす♪」
「メガネコレクション?」
「うん~、これは5つ目なんだよ。伊達を含めると10個以上持ってるかな」
 目の悪い舞にとってメガネは体の一部だと思ってたけど、どうやらそういうことはないらしい。ファッションとして、趣味としても、舞を作ってるパーツの一つのようだ。
「写真撮ろっ! 今日はメガネ記念日だから!」
 さっきも変な歌、歌ってたけどメガネ記念日ってなに? そんなあからさまにサラダ記念日まねたって。
「ほらほら、七里ガ浜も晴れてきたし、一緒にね」
 まあ、舞が楽しそうだしあたしもそれはそれでうれしいかもしれない。
「こういうときってデジカメじゃないほうが形になるんじゃない?」
「あとでしっかり写真屋さんに頼んで現像してあげるよっ。わたしと、かおりちゃんの分」
 やれやれ、これじゃ舞と旅行に行ったらすごい量の写真を部屋に張ることになりそうだ。
「ほらほら、かおりちゃん。もっと近づいて」
 舞のほほとあたしのほほが触れて、舞がにっこり笑ってるのが見なくてもわかる。あたしはなんだか恥ずかしいからそういう笑い方になっちゃっただろうな。
「はい、ちーずっ」



 残念ながら二人のツーショットは用意できませんでしたww
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