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オリジナル百合SS「二人の江ノ電絶景箇所」

 笑顔の季節の冬がちょっと詰まった。でも手を止めたくない、と思いながらトイレに行くとてぃんと来たネタ。

 オリジナルモノももっと書きたいのですがなかなかうまくいかないですね。やる気が足りない。



「ほら、腰越着くよ」
「あと30分~」
「鎌倉まで行って戻ってくるきかっ」
 部活で疲れたのか舞は藤沢から江ノ電に乗るなりあたしの肩に頭を乗せて寝てしまった。めがねをかけたままだからすぐにおきるつもりだと思ってたんだけどそうでもなさそうだ。
 それから江ノ電に揺られて今江ノ島駅を通り過ぎたとこ。腰越なんて歩いてもいける距離だからここで起こさないと行き過ぎる。まあ鎌高前までだったら一駅戻ればことなんだけど、その先まで行っちゃうと戻るのにちょっとかかる。おなかもすいてるしできれば腰越で降りたい。
 舞を放置していけばいいとか思ったけど、あたしの性格上それはできない。なんだかんだと言っても結局舞のペースにあわせてしまう。
 どうしてもう……。舞のこと好きになったんだろうな。何度も自分にした質問。答えは『マイペースなところが好き』 舞とMYをかけた駄洒落みたいなくだらない答え。でも舞のペースにあわせてると自分のペースよりも楽になれる。勉強、部活、バイトみんなそう。舞と一緒にいるのが一番楽な時間なんだ。
 時と場合によるけど。
「腰越~、腰越~」
 ついてしまった。舞は相変わらず夢の中。
「舞~、起きないとおいてくよー」
「かおりちゃんはいいにおい~」
 だめだこりゃ……。負ぶって行こうとも思ったけどタイムアップ。電車のドアは閉まり。再び街中を進む。
「あ~あ、せめて鎌高前までには起きてよね~」
「えひひひ……。ぺろぺろ」
 何なめてんの? 夢の中が気になる寝言だ。
 ホント、しょうがない子だ。そう思うと右肩に乗ってる舞の頭を空いてる左手でやさしく撫でる。こんな風に甘やかすから乗り過ごすんだなぁ……仕方ないか。
 オレンジ色の空を眺める。進行方向向かって左側はこうして海を眺めるのにちょうどいい。あたしも舞もそういう理由から江ノ電に乗るときはこちら側を選ぶ。空いてないときはしょうがないけど、言いだしっぺの舞がこれじゃ……ねえ。
 ゆるいカーブで列車は左に傾く。民家の間を抜けていき、だいぶ前に動物番組で紹介されたお店を抜けると、
「わぁ……」
 小さな男の子の声が聞こえた。すごいものを見たという感嘆の声。地元民でも観光に来る人たちや鎌倉、江ノ島マニアにも有名なこの場所。
 ここであたしたちのいる方向から窓を眺めていると、窓一面に海が見えるというあまりお目にかかれない光景がある。江ノ電が止まらない限り何度でもこれを拝めるというのだからありがたい。あたしたちの場合はだいたい学校の帰りにこれを見ることになる。あとは鎌倉まで二人で遊びに行くとき。舞はいつも目を輝かせて江ノ電に乗るのだ。
 何度見てもこの絶景。あたしと舞のお気に入りだ。
「きれいだね」
 いつの間にか舞が目を覚ましている。あたしの肩に頭を乗せたままその景色を見ていたようだ。
「見逃すと思った」
「見逃さないよ。わたしとかおりちゃんのお気に入りの場所。このためにちょっと寝過ごそうって思ったけど、寝すぎちゃってぎりぎりだった」
 まさかこれが見たくてわざと寝てたのか。いたずらっぽく、甘えるように笑う舞がかわいくって、怒る気がまったく起きない。ちょっとくやしい。
 海を眺めていると電車が止まる。海の見える駅、鎌倉高校前だ。
「ついたね。降りよう」
「うん」
 あたしが先に席を立つと舞があたしの手を握ってそれに続く。あたしたちは手をつないだまま一緒にホームに降りる。
 電車が通って行った後見えた海は、さっきみたのと同じくらいきれいだった。


 キャラの名前は思いつき半分ですがモデルがいます。ぴんときたらおともだちですね。さらにどうしてこのキャスティングなのか分かったら同士です。ヒントは大体本文中にあります。
 この場所を書くのは2回目。以前に書いたマイキャラ「湖太」と「紗百合」のお話にも使いました。江ノ電に乗ったら欠かさず見るポイントです。乗るたびに感動する人たちの声を聞きます。

 ああ江ノ島行きたい(発作
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