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まどマギSS「杏さやりんご」

 あまりに寝れなくて、まどマギの漫画読んでたら書きたくなったので書きました。
 東方とオリジナル以外では初めて形にして公開した二次創作だったりします。

 まどマギでは基本的にどのキャラも好きなので満遍なく書きたいのですがそんな技量はないです。というわけでうめ天帝の一番好きなカップリングで。

 ご都合主義、原作に沿わない設定、百合要素、その他二次創作的な要素が苦手な方はご遠慮くださいと簡単な注意を添えて

「よ、よぉ。学校の帰りかい?」
 川沿いのきれいな道。そこに珍しい顔がやってきた。4人とも同じことを思った。
「杏子ちゃん、こんにちは」
「こんにちは、佐倉さん」
 さらっと流すマミやまどか、ほむらに対してさやかは不自然な気がして、
「そうだけど、そういうあんたは?」
 と返す。
「あ、あたしはたまたま通りかかっただけだよ、うん」
 問いにどうもぎこちない返事。わざわざここにやってきたような言い方にしか聞こえない。おかしな返事にまどかですら『どうしたのかな』と思ってしまう。
「今からマミさんのおうちでチーズケーキ作るんだよ。杏子ちゃんもくる?」
「チーズケーキねぇ……」
 ちらりとマミの肩にいるキュゥべぇ以外の違う生き物を見る。
 本来なら戦うべき存在にして、自分たちの成れの果て、魔女。このような愛らしい人形のような姿でも一度はマミを食い殺そうとしたと聞いている。今は、どうして自分をそんな怖い顔で見てるんだろうと疑問を抱いているような表情をしてる。もともとこういう表情だがそういう風に見える。
 お菓子の魔女、シャルロッテ。
「大丈夫よ。前にも言ったと思うけど、今のシャルロッテは人を呪うことをしないわ。元の体とソウルジェムを失っても、私たちと同じ魔法少女よ」
 マミの言っていることが分かるみたいでコクコクとうなずくシャルロッテ。
「ま、いいんだけどね~」
 害がなければいい。結局ゆまもそうして受け入れた。
「それでね、この子がチーズケーキを食べたいっていうから、それならみんなでお茶にしようと思って。あなたもどうかしら?」
 うれしそうにうなずくシャルロッテ。元は幼い魔法少女だったからか、その思考も幼稚。お菓子で機嫌を直すゆまと同じ感じがする。
「あたしは……」
 いつもならいいんだけど今日は違う。ぶらぶらとしに来たわけではなく、明確に目的を作ってやってきた。腕に抱えた紙袋を抱く。
(佐倉杏子は美樹さやかに用があるのかもしれない)
 今まで黙っていたほむらが、まどかとマミに念話で伝える。いつもより大きい紙袋、下校時間、偶然とおりかかったように装った登場(偶然に見えてないけど)と、さやかを見てるその視線からなんとなくそう推測した。自分だったら堂々とまどかに近づいてあれやこれやするんだけど、戦闘スタイルと違って杏子はこういう面がある。意外と不器用とほむらは思う。
(そうなの?)
 まどかはそういうとこがちょっと鈍い。自分が同じようなアプローチしたら多分まどかも気づいてくれないだろうとほむらは思っている。
(そういうことね)
 マミはそこまでで状況を理解したようだ。
(じゃ、今日はシャルロッテと二人でお茶にするわ)
(まどか、一緒に本屋さんいきましょう)
 何か言いにくそうにしてる杏子と、よく分かってないさやか。いまいち進展しないお話。
(それじゃ、散開よ)
「いっけなーい、わたし用事あるの忘れてたー」
「えっ? じゃあお茶は?」
「あらあらそれは残念ね」
 マミ棒読みすぎとほむらはいいそうになるのを抑えて、
「わたしも、病院行かないと」
「あんたそんな設定だっけ?」
「病弱よ」
 きりりとした表情で言い切る。そいえばそんなことを転校したてのときに言ってたような言ってなかったようなと、あいまいな記憶をさやかは探す。
「それでは、ごきげんよう」
 マミの挨拶で、ささっと三人とも散っていく。杏子もいまいちよい言葉が浮かばないまま、さやかと二人きり。思ってもなかったけど、願った状況にようやくなった。
 大きく息を吸って、
「さ、さやかっ!」
「な、なに……?」
 三人がいなくなって、急に二人きりになったと思ったら大きな声で呼ばれた。
 さやかまでいなくならないようにまずは動きを止める。そしたら大きな攻撃で打撃を与える。普段の戦いでしているスタイルなのに相手が違うとこうもうまくいかない。暁美ほむらのようなイレギュラーもないし、キュゥべえのようなうざいと思ってる存在もいない。
 なんで先の言葉が出てこないんだろう。柄にもなく緊張してる? そんなのあたしのキャラじゃない。そうは思ってもどうすればいいのか考えてなかった。
 ただコレを、渡したくて、いつもの一言を言うために来たのに。
 そう、いつもの一言。
「く、食うかいっ!」
 声が裏返ってしまった。ああ、恥ずかしい。これでマミやまどかがこっそり隠れて見てたりなんてしたら、ソウルジェムが真っ黒になりそうだ。
 そんな杏子に対して、差し出したものを見てきょとんとした表情のさやか。
「リンゴ? でもこれって」
「違う」
 さやかが続けようとした言葉を言う前に否定。
「あたしさ、アルバイト始めたんだよ。歳はちょろっとごまかしてさ。どうせ将来的に出来るんだしそれくらい悪いことじゃないだろ。それに学校いってねーし、働いたって悪くない、むしろ経済活動に貢献してていいことじゃん。それで作った金でゆまにもいろいろ食べさせてやってさ、それでその……さやかにもさなんか買ってあげたくなったけど、お前のファッションのセンスとか分かんねーし、なら食い物と思って。そんでそしたら何がいいかなって頑張って考えて。あ、青森産のいいやつなんだぜ。名前あるみたいだけど忘れた、とにかくいいやつ」
「あたしに?」
「他に誰がいるんだよ!」
 なんでリンゴなのか、ようやく心当たりを思い出す。教会での会話。『それは受け取れない』という言葉の意味を理解して、自分にこれを渡すためにがんばってくれたんだ。
 でも杏子がコンビニとかスーパーでアルバイトをしてる姿を想像すると少しこっけいだ。思わず笑ってしまう。
「な、なんだよ!」
「や、なんかうれしくって」
 もちろんそちらも本音。自分の言葉が、人を正しい道へ動かしたんだ。奇跡も魔法もなくても、当たり前のものでそれができるのがうれしかった。
「ありがと、もらうよ」
 リンゴを受け取る。少し触れた指がくすぐったい。
「……こちらこそ、もらってくれてありがと」
「なんかいった?」
 あまりに小声で、さやかにはよく聞こえなかった。別に聞かせるつもりで言ったわけじゃないから、
「な、なんでもねーよ! くえよほらー」
 なんて返してしまう。自分も同じものを取り出してそのままかじる。うん、おいしい。あたしが選んだだけはある。
「きらないんだね」
「メンドイじゃん」
 杏子らしいなと思った。
 


 あとがき
 タイトルは某同人誌に出てきた「杏さやアップルズ」というカップリング名から。
 書いてる段階でキャラの名前を間違えて認識してて慌てて直した箇所があったりします。最近はボケてることも多いので自信のないことは調べてから使うようにしてます。
 あと何気に三人称視点というのを初めて書いたので難しかったです。全員をうまく書くにはいつもの一人称視点ではダメだと思ったのです。そういう意味でも挑戦的なSSです。
 QBがいないのは仕様。ドラマCD並みの扱い。
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