スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

東方SS「笑顔の季節 にと雛ホワイトデー」

 こちらにも載せようと思ってたのをすっかり忘れてました。やろうと思ったときにやらないとですね。
 例によって例大祭のコピ本に載せる予定だったバレンタインの後日談です。14日から結構すぎてから完成しましたが、まあいろいろあってホワイトデーなんてなかったのでちょっと時期遅れでも大丈夫かと思います。
 季節感とか関係なく楽しんでもらえたらなと思います。
 今まで自重してた分、今回エルシャ○イネタが多目。そうでなくてもいつも使ってますけど・・・。


 話をしよう。あれは30日ほど前……いや、23日前だったか。まあいい。君たちにとってはつい昨日の出来事だったが、わたしとって多分、今日の出来事だ。
 そう、今日は3月14日。待ちに待った日だ。
「そんなチョコで大丈夫か?」
「一番いいチョコを頼む」
 というやり取りを早苗さんとしながら、わたしは雛に内緒でチョコ作りを練習した。まず、きゅうりを入れちゃいけないというわたしの常識を覆され、どんな味や甘さが雛の口に合うか試行錯誤しながら、ついに完成した。
 そして今日、これを雛に渡すんだ……。ポケットにしまって、鏡の前で最終確認。
 服よし、髪よし、帽子よし、顔は……自信ないけどよし。
 勢いよく駆け出して、ドアをあけて外へダイブ! 見事なドヤ顔を決めるとそこには、
「おはようございます」
 堕天使でない。天使のような、悪魔のような、現人神がいた。
 ――神は言っている……なんでこいつここにいるの?と……。わたしが聞きたい。
 とりあえず、ドアを開けるあたりからやり直そう。誰か時間戻して。
「ああ、待ってください。前回はコソコソとつけていたのがいけなかったので、今回は堂々とお二人のホワイトデーを見たいと思って」
「やだよ、恥ずかしい」
 やっぱりそのために来たのか。神は神でもこの人はダメだ。
「そのために私はにとりさんに『一番いいチョコ』を伝授したのです。そしてそれを渡して雛さんが『ありがとう、にとり』とうれしそうな顔をして、そのままちゅっちゅという展開になるのを」
「だーかーらー、そういうのやめろよーぅ」
 夏ころは文様とはたて様、早苗さんがやってきてからはこの人が『こういう』役割になった。っていうか山のヨウカイも人間もこんなんばっかりなのかなぁ。霊夢みたいに対策を練ってたけど、もういいや試してみよう。
「分かりました、やっぱり気づかれないように隠れてお二人のチョコもとろけるようなちゅっちゅを――ベイルッ」
 新しく開発した『のびーるベイル』が早苗さんをノックアウト。ちなみにアーチとガーレとこれを含めて3種類。河童の生み出した英知の一つ――いや武器か。折りたたんだりするところが苦労したんだよねぇ。あと盾にもなる。
 その日がきたらまた説明しよう。
 さて、早苗さんにはしばらくのびててもらうとして、雛のところに行こう。



 いつもの川沿いの岩場。何も言わなくてもわたしも雛もここにやってくる。わたしたちが出会ったのもこの場所。ちょっと前までは二人だけの場所だった気もするけど、文様やはたて様、早苗さんにもばれてしまい、たまに武力介入されてしまう。
 そんなところで雛は岩に座ってぼけーっと川を眺めている。お仕事は終わってるようだ。
 これは好機。ゆっくりと後ろから雛に近づく。音を立てないように、気づかれないように。でも雛なら、気づいてても気づいてない振りをしてるかも。自分が何をされるのか分かってて誘ってるときがある。雛はそういうところでSっ気を感じるときがある。でも今日はわたしが攻めるんだ。
 この間合い、もらった。ギュー。
「にと……り?」
「そうだよ、雛」
 ぎゅーってしながら頭をなでなでする。雛の髪はいつもキレイで、さわってるだけで癒される。それにいいにおい。毎日どういうお手入れをしているのか気になって聞いたことがあるけど、なにもしてないらしい。うらやましい。
「ゴキゲンね」
「そうかな?」
「にとりはすぐに声や顔にでるもの。それに」
「それに?」
「にとりのことなら、なんでも分かるわ」
 もう、こんなにうれしいこと言われたら、顔に出ないわけないじゃないか。うれしくさせてるのは雛なんだから、分かるに決まってるじゃないかー。これだから雛のこと大好きだ。
「それで、なにかいいことがあったのかしら?」
 そうだった、雛のキレイな髪を堪能してたらそれで一日が終わってしまう。今日はこれを渡しにきたんだ。ポケットなら箱を取り出して、雛の顔の前に出す。
「はいこれ」
 雛のくれた箱みたいにキレイに包装した箱。デザインはそのときのやつと対になるようにしてみた。これも早苗さんのアイディアなんだけど、まるであらかじめ用意されていたかのような感じだった。もしかしたら先月のバレンタインからこれは計画されていたのかもしれない。そのうち早苗さんが変な仮面をして『それもわたしだ』とか言いだしそうだ。
 それでもいいけどね。わたしも雛もうれしいし、幸せだ。
「ひなに?」
「もちろん」
 雛の手のひらにちょこんと乗せてあげる。わたしは雛の隣に座って表情を眺める。わたしがもらったときもこういう反応だったなぁ。
「今日は特別な日だったかしら?」
「うん、中身を見たら教えてあげるよ」
 こういうのはもったいぶって最後に種明かしをするもの。早苗さんの言葉を借りるなら『さてずむ』? 違うかな。
 丁寧にリボンを解いて、包装紙も破けないように開けていく。わたしと一緒で几帳面だ。そして箱を開けると、白い固形物。
 あまいものな~んだ?
「ホワイトチョコ?」
「そう。今日はね、バレンタインのお返しをする日。ホワイトデーなんだよ」
 やっぱり早苗さんの受け売りなんだけどね。でもそういうお話なら大歓迎。今度早苗さんの好きそうなMSを作ってあげよう。ヅタとかいいかな? もちろんオーバーヒートするやつ。
「にとり……」
「えへへ」
 お礼は『悪く思うな、一回は一回だ』とは言わず『倍返しだぁー』ってしないとね。チョコの量も、雛のくれたときよりも多めに入れている。雛の作ったチョコよりもおいしくできる自信もないから量で勝負。恋は戦争、戦争は数だよ。
「雛、あーんして」
「あ~ん」
 一個手に取ると、雛のお口に運んであげる。パクっとわたしの指も少し食べられる。
「もっかいして?」
 と雛が甘えてくるのでもう一個。
「どう? おいし――」
 雛の顔が急接近したと思うと、今度は唇も食べられる。もう、欲しかったら言えばいくらでも食べさせてあげるのに。わたしはいつでも雛に食べられたいし、食べちゃいたい。
 とか思ってると口の中に甘い味。とろけるような味ととろけるような雛の気持ち。わたしもそれに答える。
 よく味わうようにちょっと眺めのちゅー。離れると、名残惜しそうに糸が引いた。
「おいしいわ。にとりの気持ちがすごく伝わってくるの」
「それを言う前にちゅーするんだ」
 やっぱり雛には敵わないな。今日だって、後ろからぎゅーってして、チョコあげてうれしそうな雛にわたしからちゅーするつもりだったのに、先にされてしまう。ジェットストリームアタックをかけようとしたら、踏み台にされた気分だよ。そんな余韻に浸ってたけど、そういう場合ではなさそうだ。
 ――邪気がきたか。
「いっけぇ、ガーレ! びゅーん」
 茂みから気配を感じた。わたしがその方向に指をさすとリュックから無数のガーレが飛び出す。茂みを貫いて再びリュックに戻る。はずしたか?
 するとすでにわたしの前には早苗さんがいた。しかも顔がすごい。たとえるならイーノックとルシフェルの一番いい同人誌を見つけたようなそんな顔。一般人にはたどり着けない領域に足を踏み入れた人間や妖怪だけができるその表情は人を超え獣を超え、神を超えている。あっち系の意味で。
「すばらしいです幻想郷! これが僕らの目指したシャングリラなのですね」
 空想にまみれすぎ! 早く青き日々からさよならしてよ!
「っていうかずっと見てたの?」
「もちのロンのタンヤオです! そのためにベイルにやられた振りをしていたのです。アーチはベイルと相性が悪いのですよ」
 なん……だと。いや、それはともかく、その『わたしのサポートが心配なのか?』みたいな顔で言わないで。
「にとり、にとり」
「おん?」
「あ~んして」
「あ~ん」
 うん、自分で作った割にはおいしい。って反射的に食べちゃったけど、
「わたしの百合魂が喜んでいる。いきなさいあなたたち。もっとちゅっちゅをスルノデス」



 ああ、今回もダメだったよ。あの人は話を聞かないからな。次は文々。新聞か花果子念報を読んでいるやつにも付き合ってもらうよ。



 最後までエルシャ○イネタで通してしまった、後悔はしていない。
 バレンタインがあってホワイトデーやらないわけにいかないだろうと思って例大祭に向けて書いてました。最近創作モチベーションが落ち気味なのでリハビリみたいなのになればいいかなという軽い気持ちで書いてるので短めですね。あとやっぱりイチャイチャしてるのが書きたかった。
 そして早苗さんである。登場は秋ぐらいの予定ですが、二人の出番を食いそうで怖いです。このくらいのトラブルメーカーならいいんですけど、ちょっと不安。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ブログパーツなどなど
プロフィール

雨竜三斗

Author:雨竜三斗
雨竜三斗は文章系創作活動の名前

雨男は動画作成時の名前

pixiv ニコニコ mixi


Circle.ms

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。